つらいから書く
2年前、彼と会った。
大学の近くまで、車で来てくれて、一緒にコンサートに行った。
彼は細かった。とても。
わたしは、とても緊張していたし、何が何やらで、でも会えることが嬉しかった。
何もなく、帰る予定だった。コンサート会場で別れて、わたしは電車で帰るつもりだった。
でも、車で最寄り駅まで送ってくれるというから、もう少し話してみたかった気持ちもあって、車に乗ることにした。
・・・・・とここまで書いたけど、それ以降の少し小さなやりとりや、音楽や、景色、色、手触り、時間の経ち方、どれをとっても大切で、たくさん忘れてしまった部分もきっと在るけれど、でもまだ手に、頭にしっかりと残るくらいの固まりで存在していて、今、それを、ここに、書くことは、できない。
できない。
出来ないなんて・・・・・・・。
どの破片も、きらきらしていて困る。
きらきらしてる。
大切な破片。
いっこいっこ反射して、くるしい。
夢に落ちた1日。
困惑だらけの1日。
もう、でも、あの手の感触も、もう、どちら向きで寝ていたのかも、
何回寝たのかも、寝られなかったのかも、
彼の昔の話も、
もう、曖昧。
曖昧だ。
特別な1日だった。
あんな1日もう二度と来ないのだと思う。
二度とは来ない。
きっと違う輝きを持った1日は来るかもしれないけれど、
あんなに宝箱の中のような1日、もうきっと来ない。
ふとした破片、ほんとうに何気ない破片が、
きらきら光ってる。
朝日が昇り始める少し前の青みがかったまだ光が渡る前に、
お茶か水かも忘れたけど、飲んでいいよと言われて、
飲んだそのあとに、
車を運転する彼も飲むというから、
1本しか無いそのペットボトルのキャップを外して、
彼に手渡したことも。
間接キスだ、なんて、ひとり胸の内でありえないくらいどきどきしてたことも。
へへ。
まぁた彼から返信来なくて、
しかもあちらの方からも返信が来ず・・・・・。
どうしたもんかなぁ・・・・・。
ちょっと、いや、かなり・・・・・・つらいです。
この先どうなってしまうんだろう、わたし・・・。
いや、どうしたいんだろうわたし・・・・。
救われたい。
はやく、一刻も早く。
わたし、わたしを救って、お願い。
m